「やった!A判定だ!」
「E判定だ。。。このままじゃまずいな。。」
冠模試の結果が帰ってきて、判定に一喜一憂している人が多いのではないでしょうか。
筆者も模試の判定で、ウキウキの気分になったり、憂鬱な気分になったりしました。
今回は冠模試の判定をどのように受け止めるのが良いのか。現役で東大に合格した筆者はどう受け止めていたか、などを書いていこうと思います。
悪い判定が出たくらいで諦められるのか
自分が思っていたよりも悪い判定が出てしまって、志望校を下げるべきか迷っている受験生も多いでしょう。
そんな人には、諦めないで志望校合格を目指し続けて欲しいです。
「冠模試の判定≒入試結果」だと思っているから、不安になります。
けれど、入試の合否は、試験の点数だけで決まり、模試の結果なんて関係ありません。
実際に、秋の冠模試でA判定を撮ったのに落ちてしまった友人や、共通テストで大失敗して東進の直前東大模試でもE判定をとったのに合格した友人もいます。
夏の冠模試なら入試まで半年、秋の冠模試なら入試まで3ヶ月以上あって、通過点に過ぎません。本番までにまだまだ実力を伸ばすことはできます。
それなのに、ここから上はA判定ここから下はE判定というふうに機械的に決められた判定に影響されて、志望校を変えてしまうのですか?
悪い判定が出ていたって、それでも行きたいと思う大学であるなら、最後まで諦めずに頑張ってほしいです。
複数の判定から総合的に判断する
冠模試が複数回行われている大学を志望しているなら、複数の模試の判定を参考にしましょう。
一回だけ良い判定が取れたからといいってそれが自分の実力だと驕り高ぶってしまったり、一回だけ悪い判定が出たからといっておちこみすぎたりしてはいけません。
複数の模試の結果を分析して、自分の立ち位置を詳しく知りましょう。
筆者の経験談:複数の模試をくらべて気づいたこと
筆者の経験談で言うと、秋の冠模試で今までの模試よりも悪い判定が出てとても落ち込んでしまいました。「自分は夏から何をしてきたんだ。」というふうに。
けれど、少し時間が経ってから他の秋の模試と比較して、分析してみたところ
①英語の解き方を変えてみて普段安定していた英語が低得点になっていた。②数学の問題設定を読み間違えて20点丸々落としていた。
ということがわかり、他の模試と同じように順当に得点できれば(自分を過大評価したわけではない)普段くらいの判定が出ていたな。とわかりました。
これは試験本番にしてはいけないこととして良い教訓になりました。
このように、一つの模試の結果だけを見るのではなく、複数の模試の結果を比べることで、自分の弱点などに気づくこともできます。悪い判定からも得られる教訓があるのです。
模試は当てにならないこともある
学習進度は人それぞれ
模試を受ける時期は全員一緒ですが、学習進度は全員違います。得意不得意も全員違います。
冠模試は実際の入試に模して作られているから、過去問を解いている人の方が有利だったりします。
けれど、過去問を始める時期は人それぞれです。早い人は夏休みから過去問を解き始めていて、11月くらいから過去問を解き始める人もいます。筆者も過去問を時始めるのは遅かったです。
他にも、まだ習ったばっかりで演習を詰めていない分野とかもありますね。特に理科社会ですね。
そうすると、解き慣れていなくて時間配分を失敗してしまう。大門丸々得点できない。などが起こってしまうのです。
現役と浪人の違い
夏の模試だと現役と浪人の経験値の差は顕著です。
浪人生は現役の時にほとんどの過去問を解いていますが、夏の時点で過去問を大量に解いている現役生はほとんどいません。
浪人生は直前期に伸びにくいですが、現役生は直前にこそ成績が伸びます。
ですから現役と浪人でい同じ判定でも意味合いは大きく変わります。
冠模試といえど、入試とは違う
出題形式が実際の入試に合わせられていて、受験者も実際にその大学を受ける人が多い冠模試の判定は、確かに信頼度が高いです。
しかし、そうはいっても実際の入試とは違う部分があるのです。
まず初めに、入試の採点基準や配点は公表されていなくて、模試とは異なります。模試の採点は学生がやっていたりしますが、入試の採点はその道のプロである教授がやっています。視点基準や配点採点者が違えば得点は当然違ってきます。
他にも、問題の特徴が違ったりします。例えば東大模試の日本史では知識が重視されたりしますが、実際の入試は要約力が重視されたりします。
以上の理由があって、模試の判定を100%信頼し切ることはできないのです。
判定の基準は模試によって異なる
長年の模試の結果から、合格可能性を出して、判定を出しています。その基準は
河合塾 80% ⇒ A 65% ⇒ B 50% ⇒ C 35% ⇒ D 20% ⇒ E 駿台 80% ⇒ A 60% ⇒ B 50% ⇒ C 30% ⇒ D 20% ⇒ E
となっていて、60〜65%や30〜35% だと模試によって判定が異なることは注意が必要です。
科目毎のバランスはどうなっているのか
判定を見るときに、科目間のバランスを見てほしいです。安心できるA判定と、安心できないA判定があります。
安心できるA判定:英語で稼いでいるか、全部の科目がそこそこ取れている
英語は安定しやすい科目で、実力通りの点数になりやすいです。
だから、冠模試で英語が取れているなら、本番でも英語が稼げる可能性が高いです。
また、各科目でバランスよく点数が取れている場合も安心です。学習が順調に進んでいる証で、本番までに苦手を残さずに臨めそうです
安心できないA判定:数学で稼いでいる
特定の科目だけで稼いでいるA判定非常に危険です。特に数学だけで稼いでいると危険です。
数学は安定しにくい科目です。大門一つの配点が大きく、問題との相性で解けたり解けなかったりしやすいです。ひらめいて一問取れれば+20点、問題の条件を見落として一問取り損ねれば−20点。実に40点もの点差が簡単についてしまっています。
数学ができてA判定が取れた場合には注意してください。簡単にC判定になることがあります。
取れた数学だけでなく、取れなかった苦手科目に向き合って克服するように考えましょう。
役に立つデータ
これは、河合塾から発表されているデータになります。
それぞれの大学別模試を受けた受験生がとった判定と実際の合格率の表です。
秋実施で夏よりも本番に近いです。
取るのがとても難しいA判定をとった人でも、大体8割しか合格していません。
当然、模試は模試でしかありませんから、A判定をとっても決して油断できないんです。
B判定の人は大体6割、C判定の人も4割くらい合格しています。
A判定でなかったからといって落ち込み過ぎる必要はありません。これからの取り組みで合否が決まります。
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