パーティールームを貸し切って、高校時代の友人と会った。
高校時代の思い出話をするのも、友達たちが今どんな感じなのか聞くのもとても楽しい。
久しぶりに会うと見た目とか髪型が変わってたりするが、根本的なところは変わっていないなと感じる。
彼女ができるとは予想できなかった友達に彼女ができていたり、ずっと付き合っていた友達が別れていたりして、時間の流れを感じた。
彼女と別れた友達の話を聞くと、次の日までは凹んでいたが、その後吹っ切れたのだそう。
別れた噂を聞いたときに、長年付き合っていたし、性落ち込んでいるのかな、とかおもっていただけに意外だった。
自分は別れた後引きずりやすく、世の中の人間は何だかんだ言って引きずりがちなもんだと思っていたが、そうではないようだ。
最近オードリーのラジオを聴くのにハマって、そのつながりでオードリー若林にもハマっている。エッセイ本を買って読んだ。
私は、小さい頃から読書が嫌いで、唯一読むのが好きだったのは、星新一のショートショートだった。
東大生がよく読む本として有名な星新一の本だが、気がつくと星新一が好きだった自分が東大生になっているのは何か運命的なものを感じる。
そんな自分が珍しく読むのにハマったのが若林のエッセイ本なのだが、数ページの短いエッセイが何個も載っているという点が、星新一の本にも似ていて読みやすかったのだろうか。
形式だけでなく内容もとても読みやすくて、若林が考えていることにとても共感した。
若林も失恋を引きずりやすいみたいで、「ななめの夕暮れ」の「お悩み相談」によると20代の頃に6年間も失恋を引きずっていたそうだ。
書いてあったことは、自信のある人は失恋すると相手と合わなかったと思って新たに合う人を探すために逞しく立ち上がるが、自信のない人は自分に価値がないと信じ込むということだった。
過去を振り返ると、あの時なんでああしたんだろうダメじゃないか、って思うことが自分が多いから、若林の理論にしたがうと、私は自分に自信がないのだなと感じたりした。
「社会人大学人見知り学部卒業見込み」の「男の恋愛に必要なものは?」にも。男には自信がないと恋愛ができない、なんて書いてあって、こんな言葉を書いている若林はよっぽ地震がなくて、自信ある人は自分に自信があることなんて気づかずに一生を終えるのかな、とか思った。
社会人大学人見知り学部卒業見込[本/雑誌] (角川文庫) (文庫) / 若林正恭/〔著〕 価格:704円 |
振り返ると、小学生時代の自分は根拠のない自信があった気がするが、いつ失われたのだろう。
小学生時代に考えていたことを思い出せないのが悔しいから、今は日記を書いたりして、今考えてることを将来の自分が見返せるようにしている。
結論として、楽しかった恋の時間を取り戻そうと思って失恋を引きずるのは人間として当然のことだと思っていたが、どうやらそれは人によって異なる性質なようで、自分は失恋体質なのかな、と思った。
しかし、友達との楽しかった思い出を大事にしたい気持ちと同様に、失恋であったとしてもその恋が楽しかったことは過あらないのだから、忘れたいと思ったりはしないな。
ななめの夕暮れに関しては「東大生が影響を受けた本第一位」なんてキャッチフレーズで売られていたた。星新一の本が東大生がよく読むと言われているのに引き続いて、珍しく読めた若林の本がそんな風に言われているのは、偶然だとはおもえない。東大生にありがちな思考に、星新一と若林が一致しているのだろうか。
貸し切りのパーティールームを出た後、公園に行って遊具で遊んだりした。あたりは真っ暗だった。
遊具に寝転がりながら、友達と星を見た。
都会だというのに意外と星が見えた。
都会だからなのではなくて、都会だから星は見えないだろうというイマジネーションが原因で星が見えないのだろうか、思ったりした。
季節は冬で、オリオン座がはっきりと見えた。
よく見ると、オリオン座の左の星はあかっぽい、オレンジっぽい色で点滅して見えた。
今後の人生でオリオン座を見るたびに、左上が点滅してるなって思うと同時に、公園で過ごしたこの時間を思い出すのだろうか。
友達の一人が「あの光って何年前の光なんだろうね」というベタ中のベタなフレーズを口にした。
その時になんて答えたのかは思い出せないが、「未来の光であるといいいね」と言えるぐらいの機転を効かせられる人間でありたい、と今思う。
何年前の光かという過去に視点をくけた言葉に対して、ちょっと捻って未来を持ってくるくらいの返答ができたらいいな、と今思う。
別にこんなにキザっぽいフレーズをいいたかったというわけではなくて、それくらい機転が効いた状態でいたいという煩悩だ。
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