共通テストに使える裏技をネット上で散見しました。
受験生だった頃の自分もその裏技を思いついていたのですが、どれくらい当たるのかわからなくて、そんな胡散臭い方法に頼らず自力で解いてやる!と思っていました。
ただ、本当に使える裏技であるのなら、考え方がわからない問題や知識が不足している問題に対しては使うべきであるように思われます。
なぜなら、共通テスト本番では、一点でも多く取っておきたいのだから。
困った時の方法として、裏技がどれくらい正確なのかを検証しようと思います。
どんな裏技か
今回検証する裏技は、選択肢の中で一つだけ仲間はずれになっていう選択肢を消していくという方法です。
複数の記号の組み合わせで正答がきまるような問題で、仲間はずれになっている選択肢があり、それが正答であるとします。
そうすると、複数の知識を問いたいのに、一つの知識で正答に辿り着けてしまいますね。
こういうことが起こらないように、仲間はずれの選択肢でない方が正答になるようになっているのではないかということです。
この裏技を使える科目を探してみましたが、選択肢の中で記号の出現頻度が同じにされていたりして、使える科目はなかなか見つかりませんでした。
そんな中で英語のリスニングで裏技が使えそうなので、検証してみました。
具体例
これは、令和5年の共通テストで実際に出題されたリスニングの問題です。
パソコンを持っているか メガネをかけているか コーヒーを持っているか
に注目して仲間はずれの選択肢を消しました。そうすると残るのは④の選択肢です。
正答は④で、リスニングの音源を気うかないで当てることができました。配点は4点です。
うっかりと音源を聴き逃した時に、有効なのではないでしょうか。
検証方法
今回は令和5年度のリスニング試験を使って検証しようと思います。
この裏技が通用しないように、選択肢に仲間外れができないようになっている問題も多かったです。
そんな問題は無効としてカウントして、仲間はずれを作ることのできる問題を有効としてカウントします。
有効な問題のうち、裏技が通用する問題を「通用する」裏技が通用しない問題を「通用しない」とカウントします。
検証結果
全37選択肢中 有効1 無効37
全有効1選択肢中 通用する1
結論:裏技はほとんど使い物にならない
この裏技を使うことのできる問題はほぼなく、先ほど具体例で示した1問だけでした。
ただ、その1問に関しては、音源を聴くことなく正解しているので、
解き方が全くわからない問題に出くわした時に、運よく裏技を使うことができる問題だったら使っといた方がいい
という結論になるのではないでしょうか。
共通テストは、理解しているかを正しく問えるようにしっかりと作られているとわかりました。
受験生は高い点数を取るために、紳士に勉強に向かい合うしかなさそうです。
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